2009年02月21日

2009.2.21

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(ゆーりかごーの うーえで
びーわのみーが ゆーれるよ
ねーんねーこ ねーんねーこ ねーんねーこよー)


ずっと、枇杷の木だと思っていた。

ゆりかごの上に、細長い深緑の葉が茂り、
春のゆるい光に揺れている。

光沢の葉群は、
ザワザワいうことなく、

しかし、軽くなく、

静かにゆっくり揺れている。


なんて気持ちいい午後だろう。

赤子でなくとも、永久に微睡んでいたくなる風情である。


だが実際は、枇杷の実、なのであった。


わたしは、枇杷の実にあまり思い入れがない。

幼い頃、初めて出会った枇杷の実は、
日に褪せたような皮の色に、
実も同様の味がした。

そしてまた、種子が異様に大きく好ましくなかった。

ところが、最近初めて、枇杷の花に出会った。

深い産毛で美しい世界を閉ざし、
ひっそり寂しく咲いている。

うっすりと冬日のなかで、
誰に媚びることもせず、
ただ、己の意志でひと知れず咲いているのだ。

幽かで、遠慮深く、

花なのに飾らない。


その様子は、胸を撃った。


そして、

その実の味を合点した。

枇杷の実は、実のりの甘美と雪の余韻だ。

こんな寒い日に咲くのだ!


粉雪より儚い花の名前は、

びわ といいます。

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